東海豪雨水害後の治水対策や危機管理体制について - 渡辺ひでと公式HP~愛知県清須市から

東海豪雨水害後の治水対策や危機管理体制について

平成12年12月定例会(第3号)

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渡辺ひでと

去る9月12日の東海豪雨水害後、はや三カ月近くになろうとしています。

被災地の中でも、床上浸水を受けられた方々で、家屋の修繕にめどが立ち、
やっと生活できる程度に復旧できた家はいまだに半数にも満たない状況です。

また、事業を営む方々は、9月、10月は通常業務が行えず、本来入るべき収入が途絶えたばかりでなく、
機材や商品などの廃棄や修繕のために新たな投資を余儀なくされるばかりか、
事業の再建を断念し、廃業に至る人たちも決して少なくありません。

大企業にも、設備や商品だけでも数十億円の被害を受けた企業もあり、
在住地域を離れることを決断した企業さえあります。

精神面での影響も深刻で、今でも水害当時の夢を見てうなされる人がいたり、
雨が降るたびに、心配の余り、職場から足早に家路につく人もいると聞いています。

被災者皆様には、後片づけや修繕、
さらには金銭面における気苦労などで心身ともに疲弊しておられると思います。
一日も早く従前の生活を取り戻すことができることを心から願っております。

以下質問いたしますが、私自身が被災したことによって感情論で申し上げるのではなく、
常々治水の重要性を指摘をしていた観点であることを最初に申し上げておきたいと思います。

去る11月10日、建設省中部地建と県から庄内川・新川河川激甚災害対策特別緊急事業が発表されました。

この中で、庄内川では河道掘削や築堤、小田井遊水池の改築、
平成十五年完成予定の小里川ダム建設などで治水の強化を重ね、
洗堰から新川への流入量も、今回、災害時に毎秒270トンであったものが、
70トンに抑制される方向となっていることは評価したいと思います。

新川でも、
堤防強化河床掘削治水緑地の整備、さらに内水河川のポンプを増強する方針が決められました。

しかしながら、これら事業の多くは効果を発揮するまで五年をめどとしており、
被災者にしてみれば、一日も早く安心を確保したいとの願いから、
事業完成までの間に不安を抱いているのも事実です。

現実に同様の雨が降るとすれば、仮定すれば、被害の程度は、
床上浸水約1万1900戸から約1100戸に、被害想定額も約6800億円から約1200億円になりますものの、
依然として中江川下流域や水場川右岸を中心に大きな被害が想定されます。

気象に留意すると、今回の名古屋市域の大雨は、確かに従来の比較において百年に一度の確率かもしれませんが、
三重県南部はもともと多雨域となっており、今回豪雨も飛び抜けた数値ではなく、
この付近の豪雨は二十年間でも数回程度発生し得るとされています。

さらに、多雨域は愛知、岐阜、長野などの県境付近の山間部にも出現しており、
この付近も従前から降雨量の多い地域で、アメダス観測所の最近20年の記録をおおむね上回ってはいるものの、
過去百年間の記録からも、日量300ミリ以上の事例が少なからず確認されています。

今回の東海豪雨は、多雨域が愛知県西部に出現したことが大きな特徴ではありますが、
もともと愛知県周辺に多雨域が多数存在している上、近年の記録的短時間大雨情報を見ても、
豪雨の頻度が増しており、近年、豪雨被害に見舞われた東京や福岡などと同様、
新川流域にも豪雨が降りやすくなっていると懸念されます。

しかし、治水対策の進捗度を見ると、庄内川の完成堤防は全国平均の50%をはるかに下回る二四%にすぎず、
また、新川流域総合治水特定河川を全体事業費ベースで見ても60%に満たず、
流域六河川の中でも、新川は事業費ベースで36%程度にすぎません。

これらの数字は都市河川の改修の難しさを示すもので、堤防高を上げるのも橋梁のかけかえを伴い、
また、河川沿いに住宅が密集している地域であるため、河川を拡幅することも事実上行うことができません。

しゅんせつをするにも、既設橋の橋脚の基礎を傷めないことが前提となるため、満足に治水対策が進みません。

さらに、激特事業でも計画高水位を超えることも考慮して堤防強化が行われますが、
新川堤防は河道部にあった砂れきなどの土砂で築堤したと言われ、
こうした土質構造も今回破堤した要因の一つとする指摘もあります。

また、河床勾配が緩く、潮の満ち引きの影響を受けやすい上、
破堤の下流部に位置するこも原橋と名鉄新川橋駅付近の鉄橋が、
計画高水位は上回っていたものの、堤防高を下回っており、今回の雨量に対して流れを遮ることになりました。

橋梁の改修の中でも、特に鉄橋のかけかえは線路の移設を伴い、
その実現にはまだ相当の時間がかかると言わざるを得ません。

ところが、愛知県のこうした状況とは対照的に、大阪府では、寝屋川地域で二本の地下河川を建設中で、
既にその一部が調整池として供用開始されています。

また、東京都でも文京区で同様の事業が進められるなど、積極的な対応がなされています。

本県でもこの種の事業が一時検討されたようですが、バブル崩壊とともに、
予算がかかり過ぎることを理由に、総合治水で対応することになったと伺っています。

私は、さきに述べたような制約や河川の弱点を補う点、さらには気象状況が大きく変化しつつあることを読み取り、
今後、抜本的な治水対策となる地下河川の建設を早期に行い、
地域全体の生命、財産の安全確保に努めるべきではないかと考えています。

今、被災者の間では、万博をやめて早期に抜本的な対策を行ってほしいという声が圧倒的に多くなっています。

これは、県財政が厳しいことを理解した上での切実な願いです。

万博は別の意味で必要なものですが、この指摘の意味するところは、
これまでも県は補助制度や優先順位の低い公共事業の見直しに努めているところではありますが、
さらに乾いたぞうきんを絞るような気持ちで財源を見出して、抜本的な対策の実現を県に求めているものだと思います。

県の今後の取り組みについて伺っておきます。

次に、激特事業終了時でも、
同様の雨量を仮定した場合に浸水が想定される中江川下流域や水場川右岸における対策などについて伺います。

中江川下流域は平成三年にも同様の被害が発生しています。
この上流部には、愛知県が昭和四十五年に計画し開発を進めた桃花台ニュータウンがあります。
当時、総合治水の概念はなかったものの、雨水の流出抑制のために一時的に9つの調整池をつくり、
後にこれら用地を埋め立てることを前提に、大山川と八田川の河川改修を進めることでこの開発に伴う雨水対策を実施しました。

昭和54年以降、総合治水対策が行われることになりましたが、
大規模開発に対しては、一ヘクタールの開発に当たり600立方メートルの調整池をつくることが指導できるものの、
このような指導が行き届きにくいミニ開発も極めて多かったと言えます。

この調整池は、総合治水計画が始まった後に順次埋め立てられ、
昭和63年から平成10年まで、事業会計を埋め合わせるために宅地として処分されました。

県には、総合治水対策では十分な効果を上げられない
このような法律とのすき間を埋める対応をとることが期待されていたと考えています。

現在、中江川にポンプ場の建設工事とあわせて小牧市地内の遊水池の建設計画を進めていますが、
現実には地権者の理解を得るのに時間がかかるなど、用地買収に手間取っています。

この間に上流域のミニ開発や道路整備などで雨水の流出量がふえ、
河川の負担は一層厳しいものになって被害を拡大させることになります。
この点で県は、これら流出抑制できなかった分を肩がわりすることに配慮すべきではなかったのでしょうか。

そこで質問ですが、
中江川における従来事業の継続に加えて、さらに遊水池をふやしたり、
中江川の一部拡幅などの複合的対策をとることが不可欠であると考えます。
今後の対策についてお尋ねいたします。

次に、水場川右岸の流域対策などについて伺います。

右岸に限らず、今回の激特事業の枠組みは、庄内川は国、新川は県、内水排除は市町でという、
もともと安全度が違うところに大きな問題を抱えています。

内水排除は市町で行うこととされていますが、被災自治体は災害によって復旧費用がかさむばかりか、
固定資産税などの減免措置を行わなければならず、その上、内水排除事業は市町村事業で行うことになります。

追い打ちをかけるように、中小企業の三年間の利子補給が決定され、企業にとって喜ばしい施策も、
市町にとってはさらに三分の一の裏負担を求められ、厳しい財政状況に頭の痛いところです。

水害では、県の停止要請によって浸水し、使用不能に陥った多くのポンプが今なお修理中で、
古いものは部品供給すらままならない状況であると伺っています。

殊に、ポンプを数多く所有する市町村では、
今後、ポンプの浸水被害で再稼働できない状況が二度と生じないよう、
電気系統などのかさ上げ対策などに迫られています。

ポンプ場建設は何十年もかけて実施してきましたが、災害後の機能復帰は一日も早く行うことが求められています。

災害復旧事業はポンプ場の原型復旧にとどまるものの、
単に財政上の理由で安全確保を図る取り組みがおくれないための財政的支援も欠かせないと思います。

これについての所見を求めるとともに、今後、
水場川右岸などにおけるポンプ場の浸水に対する安全対策にどのように取り組むのか、答弁を求めておきます。

新川流域総合治水協議会における県の役割についてお尋ねいたします。

同協議会は昭和55年に設置されましたが、これまでポンプ場の排出調整の合意ができていませんでした。
しかし、報道によれば、今回の災害をきっかけに、来年の6月をめどに結論を出すことで合意したとされています。

一方、日光川流域では、昭和51年9月に支流の目比川が決壊したのを教訓に、
流域の十九市町村と県の津島土木事務所長らをメンバーとして、翌年9月に要綱を決定しています。

こうした事例が身近にあったにもかかわらず、
新川流域総合治水協議会におけるポンプの排出抑制の調整会議は平成8年からしか始まらなかった上に、
具体の調整がおくれていたことで、市町の住民にとっても、
県が求めたポンプ停止に対する怒りと市町への不信だけが残る結果となりました。

加盟市町は日光川流域と同じ19市町ですが、
例えば新川沿いなどの内水地区を抱える市町は10市町となって、合意を得やすくなると思います。
また、これら市町が一体となって活動することで、
上流部の各自治体に排出抑制を促す役割を担うことができると思います。

これまで総合治水の重要性は叫ばれてはいたものの、
上流部に位置する自治体が決して十分な対応策をとっていたとは言えず、
その調整役を果たすという点で県の役割は極めて重く、
新たな補助制度の創設などで実効ある排水抑制に努力すべきであると思います。
今後の対応をお尋ねいたします。

次に、新地蔵川の改修について伺います。

地蔵川は本来庄内川に排水していましたが、
当時、洪水時に庄内川の水位上昇によって自然排水ができなくなったことから、
昭和二十七年から昭和三十八年に事業が行われて、新川に合流することになりました。

しかし、その後の流域開発によって治水安全度は著しく低下しており、
今日はむしろ庄内川に流下させることが必要となっており、
県と国の庄内川工事事務所との間での協議を進めることとされています。

庄内川は激特事業において改修を行いますが、掘削は河道部の百四十万立方メートルにすぎませんが、
現在の庄内川堤外地の状況を考慮すれば、
さらに河道掘削を上積みするとともに河床掘削を加えて実施することで
十分に地蔵川を庄内川へ排水させることが可能になると考えています。
県としての今後の対応を伺っておきます。

最後に、県の危機管理体制について伺います。

9月11日の災害に対する配備体制などを振り返ると、午前5時29分、
愛知県西部に大雨洪水警報が発令されたのに伴い、第二非常配備準備体制になりました。

以降、時間を追って、11時、15時にさらなる豪雨への警戒を呼びかける気象情報が本県にも入っています。

引き続いて、いわゆる愛知県記録的大雨情報が18時15分に名古屋市付近、
飛島村付近でともに90ミリの解析雨量が報告されたのに始まり、続報が翌未明まで順次入っています。

一方、被災地は既に夕方から県内各地で道路冠水が発生しており、少なくとも道路管理者などはこのような状況を把握し、
また、災害対策本部もこうした情報を入手していたと思われます。

自衛隊派遣の要請については、四市五町の9団体に行われ、最も早い春日井市で21時35分に要請が行われましたが、
現地では既に19時には派遣要請を考えていたと伺っています。

県のこのような情報に基づいての初動体制を検証すると、
阪神・淡路大震災を契機として、危機管理体制の充実強化に努めてきたはずですが、
残念ながら、今回、即応性に欠けたと思われます。

すなわち、当日、本部長である知事が不在であったり、特に、本年は部局再編を行ったことで、
市町村や関係機関との連携や庁内の調整作業など、必ずしも円滑ではなかったという点です。

殊に、緊急時には事務的な枠を超えた判断を迫られることもあったはずで、
この面からも県幹部の危機管理意識に甘さがあったのではないかと言わざるを得ません。
多忙を極める知事、副知事に常に在庁することを求めることは困難であると思います。

そこで質問ですが、
この際、いかなる事態にも緊急な対応ができる組織やシステムを備える危機管理対策室などを設けて、
今後の危機管理の一層の強化を行うことも大切であると考えます。
今後、県当局の危機管理の充実強化に対する取り組みをお尋ねをいたしまして、私の第一問を終わります。

建設部長(竹内義人)

庄内川、新川の防災対策につきまして、
いろいろな観点から御質問をちょうだいをいたしました。

そのうち、まず、
地下河川──地下に河川をつくるという地下河川についてのお尋ねでございますが、
本県の実情といたしましては、
現在、50ミリ対応の整備率がいまだ47%という現状でございまして、
まずは、県下の各地域、各河川につきまして
この整備率を高めていくということが第一
であると考えております。

特に、新川、庄内川につきましては、議員御指摘のように河川激甚災害対策特別緊急事業、
いわゆる激特事業といたしましては全国で過去最大の規模となります
総事業費八百七十億円をもって採択をされたところでございますので、
この激特事業によりまして、再度同様な災害をこの地域に生じさせないよう、
抜本的な対 策を実施してまいりたいと考えておるところでございます。

議員御指摘の地下河川につきましては、何千億円かかるかわかりませんけれども、
とにかく巨額の投資を必要とするものでもございますので、
将来の研究課題とさせていただきたいと考えております。

次に、中江川の流域対策がおくれている分を
河川整備の対策として肩がわりすべきではないかというお尋ねでございますが、
このような地域におきましては、
調整池の確保といったような複合的な対策が必要なことは議員御指摘のとおりと考えております。

そのため、従来から新川流域総合治水対策協議会、議員のお話にもございましたが、
新川流域総合治水対策協議会におきまして、
関係の市町とともに土地利用面からの流出抑制等を含む総合治水対策を進めてまいったところでございまして、
特に、今回の災害を受けまして、去る11月28日に協議会を開催をいたしまして、
これから五年間で最大限可能な対策量を各市町で設定をして、
その達成に取り組んでいくということを確認をいたしたところでございまして、
なお一層の促進を取り決めたところでございまして、このような協議会の場を十分に活用いたしまして、
今後さらなる総合治水対策の促進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

次に、雨水ポンプ場の浸水対策についてお尋ねがございました。

今回大きな被害を受けました水場川右岸などのポンプ場につきましては、
今月18日から災害査定を受けることになっておりまして、
この査定が済みましたら、 直ちに本復旧工事に入る予定といたしてございます。

その際、御指摘の電気施設のかさ上げなどいわゆるレベルアップのための工事につきましても、
さきの国会で議決をされました国の補正予算に組み込まれておりますので、
災害復旧工事と同時に施工することといたしております。

また、今回被害を免れたものの、
同様な被害が想定をされます下水道のポンプ場につきましても
同様に今回の国の補正予算に組み込まれておりますので、
早急に対策をするようにしてまいりたいと考えております。

次に、新川の流域対策といたしまして、
補助制度など県としてさらなる支援ができないかというお尋ねでございますが、
新川の流域対策といたしましては、先ほ どお話をいたしましたとおり、
議員からも御指摘がありましたとおり、新川流域総合治水対策協議会を活用いたしまして、
関係市町とともになお一層総合治水対 策の強化推進に努めているところでございまして、
そういう協議の場におきまして
県としての調整や指導力を発揮をしてまいりたいと考えておるところでございます。

なお、具体的な支援の方策といたしましては、
流域貯留浸透事業、流域貯留──ためるということでございますが、
流域貯留浸透事業という国の補助制度がございますので、
今後ともこの制度を最大限活用する方向で事業を促進してまいりたいと考えておるところでございます。

最後に、新地蔵川の水を直接庄内川へ排出したらどうか、できないか、こういうお尋ねでございますが、
新地蔵川と庄内川では大きな高低差がございますことから、
このようなことをするためには相当の規模のポンプ施設が必要となります。

また、現在、激特事業で何とか整備を進めていこうとしている庄内川の整備水準、
下流側の整備水準との関係もありますことから、
御指摘のことを直ちに実施するわけにはまいらないと考えておりますけれども、
今後、庄内川の河川整備基本方針なども策定されることになっておりますことから、
御指摘の点も含め、今後いろいろと検討されていくことになる
のではないかというふうに考えているところでございます。
よろしくお願いいたします。

県民生活部長(佐宗政昭)

今後の防災対策としての県の危機管理体制の充実強化についてお尋ねをいただきました。

これまで本県では、平成7年の阪神・淡路大震災を契機といたしまして、
主に地震災害への対策を主眼に、防災監など防災対策の専門職員の設置及び強化、
情報収集のための通信担当職員の24時間勤務体制ほか、
職員の激甚災害時の参集場所登録制度などの初動体制の確立や情報伝達手段の確保、
防災航空体制の整備 などを行いまして、危機管理体制の充実をしてまいりました。

また、災害対策本部の運用訓練や管理監督職員に対します
防災の研修などを実施してまいったところでございますが、
いずれも今回のような短時間での集中的な豪雨に対する災害には、
結果的に生かされなかったことは否めないところでございます。

さらに、ここのところ長い間大きな災害がなかったということから、
経験の風化とも申すべき危機管理意識の低下のありましたことは御指摘のとおりであると存じますので、
今回の災害を教訓にいたしまして、現在の防災体制の組織の見直しやシステムの構築に努めるとともに、
防災訓練などにはより実践的な内容を取り入れまして、
有事の際、実効性のあるよう一層の工夫をするなど、各部局との連携を密にいたしまして、
さまざまな機会をとらえ、職員一人一人の危機管理意識 の醸成に努めるよう、
より一層防災体制の充実強化に努めてまいる所存でございます。

知事(神田真秋)

御質問をいただきました議員自身が今回の災害の被害を受けられたということでございますし、
今御質問にもありましたとおり、
災害後、多くの皆様方がいまだに復興に向けて大変なお苦しみの中にあるということであります。
改めてお見舞いを申し上げたいと存じます。

9月11日、12日以来、本格復旧に向けて、きょうも議論がありましたように、
県としても今一生懸命取り組んでいるところでありますけれども、
御指摘がありましたとおり、振り返りますと、
初動期の危機管理体制が万全であったかどうかということにつきましては、
やはりいろいろ問題があった、率直に認めざるを得ないと考えております。

お示しの危機管理体制の充実強化でございますけれども、
今回の災害を全般的に、そして冷静に 振り返り、検証しながら、
今後、有効な組織、システムはどうあるべきか、
これはしっかりこれから検討していかなければならない課題だと認識をいたしておりますので、
どうかよろしくお願いを申し上げます。

渡辺ひでと

それぞれ御答弁をいただきまして、おおむね想像する範疇の御答弁だったろうと思います。

一生懸命に災害対策としても御努力をいただいておりましたことは高く評価をし、
また、感謝を申し上げているところでもあります。

しかし、失われた財産というのも大変に大きいわけでございまして、
また、最近の新聞などを拝見しておりましても、それぞれの企業が数億円をかけて、
どう今後のこうした水害に対して独自に取り組もうかというところまで配慮せざるを得ない
という状況にも伺っているわけです。

そうしたことを考えますと、先ほど何千億円かかるかもしれないと、
こう地下河川についてはおっしゃっておられましたけれども、
しかし、その何千億円をはるかに超える財産が失われたというのもまた事実でありますので、
確かにその五十ミリ対応は四〇数%しか実現できていないという状況ではありますけれども、
しかし、投資をしていくという意味からすれば、常に財政厳しいところではありますが、
時を得て行うということが、最小の投資で、また最大の効果を上げていくというのも事実だろうと思います。

県も財政が厳しくて、さらに大変だということは理解をしておりますけれども、
財源の求め方というのはさらに工夫をしていただける余地も、
必ずしもないわけではないと皆さん 思っていらっしゃるのではないかと思います。

昨日、福祉医療につきまして答弁がありましたが、
若干制度を変えようというところでのぶれがあるということについて、
県民サイドからすれば、若干の不安といいますか、不信を逆に抱くようなことにもなるわけで、
支出そのものを見れば、これがふえるわけで はありませんけれども、
しかし、制度を変えていこうという点につきましては、
しっかりと変えていこうということを訴えていくということも重要なんではない かと思います。

そうした信頼の中から、県そのものが、現実に地下河川が今実現できなくても、
その努力の中で河川事業を一生懸命やっているという姿勢を示していくということが
県民の信頼を得た中での事業の推進にとっての重要な点ではないかと思います。
一層の努力を河川部分につきましては期待をしておきたいと思います。

続いて、危機管理体制についての話であります。
先ほども御答弁の中にもありましたように、しばらく災害がなかったという点で、
若干職員の方々のそれぞれの意識の中に何となく薄いものがあったというようなお話もありました。

私は、そうした点を考えれば、やはりその風化を防ぐという意味で、
今回のこの災害時においても、職員の方が職務命令の中で現場に出かけるということも
必要であったのではないかと思っているわけです。

一部の方々がボランティアで出かけていただいたということも伺ってはおりますけれども、
しかし、職務で行って、また大きな経験を得て、今後の行政にできれば生かしていただけたら、
そうした点も指摘をしておきたいと思います。

いずれにいたしましても、二度とこういう災害のないように、
今後、防災面におきましても最大限の御努力をいただきますようにお願いをいたしまして、
要望としたいと思います。

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