平成25年6月議会一般質問

2013年6月10日(月) 渡辺ひでと 一般質問

なお、答弁も簡略に表示しました。
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通告に従い、2点伺います。

まず、本庁舎増築計画についてです。
本庁舎の増築問題については、
旧3町の合併協議会をもとに分庁舎方式から本庁方式にしたいとしただけです。

先日の答弁で、改めて春日町との合併協議も持ち出して、
正当性を強調していますが、本当にどんなことを検討したのか疑問です。

答弁からは、この時期に建設する必要というのは合併特例債が活用できるというだけのことです。
合併8年目に至って率直に言って、「何今さら・・・」ということではありませんか?

そのことよりも、現在の清須市の財政は厳しいわけです。
今年度予算編成にあたっても基金を15億円も取り崩しています。

さらに中期財政試算でも財源不足が明記されている現状で、
ざっと来年は9億以上、次の年は15億円、16億円と巨額の財源が不足することになります。

全体の市債発行残高は272億円に膨らんでいますが、そのうち下水道事業は94億円ですが、
まだ供用が始まったばかりですが、
市民の意見を伺っていると接続しようという人は非常に少ないという印象です。

職員でさえ接続しないという声が聞こえてきますが、
市民にとってメリットを十分認識できる環境をつくれていないから、あたりまえの話です。

すると、どういうことが起きるのでしょう。
運営費は赤字が発生することになるにではありませんか?

その赤字は、当然市から持ち出すことになって、これもまた市民の負担になります。

こうした状況で、基金は40億円しかありません。
本庁舎増築資金は、3億円は基金を取り崩し、あとは市債を発行すると聞こえてきます。
建設対象の7割が普通交付税の対象と見るというものの、絶対金額でいえば大した金額ではありません。
むしろ、市債を発行した事による支払利息など相殺される要素があり、
それにかかる仕事量も増えて、数字に見えにくい負担も生じます。

さらに、民間では当然ながらIT化が進み、会議は激減しています。
本市の若手職員からも会議ほど無駄なものはないとの指摘もあるほど、
生産的、建設的に行われていない様子も伺えますが、目の前の数字に表れないだけで、
職員を生きた仕事に活用できないほど、無駄なことはありません。

しかも、少子化が進む中で、市民一人当たりの負担が今後増えるのに、
IT化が進んでいる今日、どうして必要なのか全く説明していません。

さらに、この場所を選んで建設に至ったかは、全く触れていません。

参考までに、一級建築士で大手設計会社に勤務するあるさえ、
この案に対して、どうしてこんなところに建設するのか、と防災面からも疑問を呈しています。

私は、これらのことを背景に、独自に本庁舎増築計画についてのアンケートを試みました。
概ね5000枚程を配布し、回収率は22%を超えていますので、アンケート自体は有効だと考えています。
このうち95%以上の方が増築計画に反対、もしくは消極的意見です。
この数字をどう考えるのか伺っておきます。

答弁) 内容が不明なので、申し上げる立場にない。

見解) 「江のやかた」事件同様に、市民の意見は無視する姿勢。
内容については、どんなものかと連絡を取れば、いつでも知り得ることが出来る。

ところで、4月25日にパブリックコメントが閉め切られていますが、
1ヶ月たった時点で、残念ながら情報が公開されていませんでした。

こうした情報は、市民からしてみると重要事項であるにもかかわらず、
こうした事態を招いている事は、議会に対して十分な審議等の時間的余裕を与えないよう
配慮したように疑われても仕方がないのではありませんか。

あるいは、必要な情報を市民にどう提供しようという理念がいないということしょう。
そこで、件数や内容についてどのように考えるのか、所見を求めます。
また、報告が遅れた点について、経緯を詳報することを求めておきます。

答弁) パブリックコメントの内容には、建設自体に反対の意見もあるが、
「自然災害に強い庁舎をつくってほしい」という意見もあるので、参考にする。

市民無視

見解) 「自然災害に強い庁舎をつくってほしい」という意見は誰が書いたのでしょうか?
しかも知人の一級建築士の話では「どうしてあんなところに作るの?」といいます。

周辺は東海豪雨災害時に、すべてアンダーパスが水没しているからです。
即ち、本気で、防災を考えていない証拠です。

先月の非常時を想定した、職員の非常呼び出し訓練では、
大地震が想定されているのに、多くの職員が自家用車で登庁しました。

清須市は、軟弱地盤で液状化が心配されています。
途中で車を放置して登庁しようというのでしょうか?

ところで、既存の本庁舎5700㎡に対し、増築部分は5500㎡です。
単純にこの本庁舎の建設当時の予算を参考にすると、
30億から40億円近い金額となると思われます。

こうした多額の予算をかける事業であるにもかかわらず、市民への説明は不十分だと考えています。

わたしが行ったアンケート時にも、増築を知っている人は殆どいませんでした。

一方、合併した他市の手順を見ると、十分に理解を得たかは定かではありませんが、
少なくとも合併後に改めて市民代表を含めて審議会などを立ち上げて議論する経過をたどっています。

市民にとって、来年には消費税が上がることが予定されるなど、
家計への負担は増える一方ですが、
こうした状況下で今後下水道なども負担を求められるなども加わり、
市民の生活を圧迫する要因が増えています。

アンケートのその他の要望事項では、こうした事などを反映して、
もっと生活に密着した事に予算を使って、直接・間接に生活を支援することを強く求めています。
こうした要望をどのように考えているのか伺います。

答弁) 

次は、人材育成と人事戦略についてです。
市民から見た現市政への不満のひとつに、職員の専門知識の不足が挙げられます。
旧町時代には当然にして行われていたことが、合併したら対応できなくなったことへの市民の不満です。
合併前に支障がなかったことが、合併したら支障が出たというのは、まさに大きな弊害です。

例えば、税務についてです。
ある事業者が、「旧町の頃には税務署の職員と同じように説明し、
対応できる能力があったが、どうして清須市になったら応えられないのか?」と嘆いています。

下水道事業や図書館の運営などについても同様です。
他市においては、こうした多額の経費が必要となる重要な事業を推進する際、
事業が始まる数年前から他の自治体に派遣するなどして、ノウハウを学び、
そうした人材を中心に新規事業が円滑に運営できるよう配慮するなど、
中期的な計画を立てることが当たり前に行われています。

清須市では、どうでしょうか?
まず、下水道事業ですが、市民からの不満を耳にしない日はないくらいです。
現状からすると、当面、接続する人の割合が低いまま推移すると思われます。
今後の接続率を見込むと、大幅な運営費の赤字が予想されます。
その赤字は、一般会計から補てんすることになるのではありませんか?

そのうえに、既に94億円の市債を発行しており、
全市債の3分の1を上回っているにもかかわらず、まだ供用開始が始まったばかりで、
まだまだ建設費の確保の為に市債発行は続きます。

図書館運営に際してですが、自らの能力不足、配慮不足を棚に上げて、
答弁でハッキリと「ノウハウがないから外注する」と明言したではありませんか。

職員定数の目標を、将来的に390人を定員目標としながらも、
平成25年3月末で460人も抱え込み、勧奨退職もほとんどありません。

つまり、大幅な余剰人員を抱えているのに、図書館をはじめ、
アルコ清洲、カルチバ新川を外注しているわけですから、
物件費が膨らみ、経常的経費が膨らみ続けたわけです。

これらの点から、目の前の舗装が直せないなどというばかげた要因は、
全て市長にあるのであって、その責任は非常に大きいと言わざるを得ません。

即ち、現市政には戦略的な人事を行ったり、人材を育成したり、
専門知識を持てるような環境を整えたり、あるいは中途採用したりといった
組織全体の運営を戦略的に行う基礎的能力や計画性がないのではないか、と考えています。

当然ながら、全部を内製化すれば、人件費部分だけを見れば従前のコスト負担で収まります。
あとは、どうノウハウを身につけるかだけです。
今日までの人材育成、人事戦略について説明を求めます。

平成25年3月議会反対討論:本庁舎増築問題

平成25年3月議会で、一般会計予算案に反対討論いたしましたので、
以下に討論の全文をご紹介いたします。

なお、pdf でもご覧いただけます、
⇒ 
2013.3月議会 反対討論—————————————————————————

私は、今般の一般会計予算に反対いたます。

1つには、本庁舎増築に関する予算が計上されている点から、
2つ目は、行政改革に関する姿勢が不十分という点、
3点目は、政策の優先順位に関する視点に疑問を抱く点からです。

そもそも本庁舎の増築が必要だと考えた根拠は、何でしょうか?

西枇杷島町庁舎などが著しく耐震性に乏しい点と、
職員を1ケ所に集約することによる業務の効率性が高まる点ではないでしょうか?

答弁でも、分庁にいる建設部や福祉部の職員は「どう考えても入らない」としています。
従って、この8年間にどのように工夫してきたかについては、
あらためて資料提出を求めましたが、それすらも全くありません。

そもそも3町合併前の調査報告書自体も、
それまで3町が使用してきたスチール製の机や棚、
ロッカーなどはそのまま使用するという制約の中で、
調査が依頼されたと聞き及んでいます。

単にもったいないということかもしれませんが、
こうした制約を設けることは、事業者の自由な工夫や発想を著しく縛ることになります。
有効性という点から調査報告書自体にも疑問を抱かざるを得ませんが、
一般的なオフィスに比べて1人当たり面積は2倍あると記されています。

併せて、公共施設は民間の建物に比べて1階あたりの高さも
平均して
50㎝ほど高いといわれていますので、
その高さを活かした収納も考えられることが必要ですが、
こうした点も一体どこまで考慮されていたのでしょうか。

これらの点についても説明が必要です。

ところで、問題の本質は、
建設部職員をいつまでも耐震性が乏しい西枇杷島町庁舎にさせておけないという点と
出来れば一か所に職員を集約して業務の無駄を省きたいということです。

 

職員数は現在460も上っています。
457人としている定数目標に近いといいますが、
人口8万人程の自治体
でも410人の職員しかいないところもあり、
それと比べると
50人も多い点や、
今日のクラウド技術などの情報化の進展によって、
職員自身もこれまでの働き方を変えたり、
会議室や食堂などの移転や活用したりするなど、
あらゆる努力をすること大幅な省スペース化が可能ではないでしょうか?

 

業務の効率化という点から情報化を推進する目的で、
本市も県が主導する「あいち情報推進協議会」に参加しています。

この団体は愛知県下50以上の市町が参加していて、
公共施設の予約状況を閲覧できるようになっています。

しかし、未だにネットからの申し込みが出来ないなど、
住民が求めるサービスが提供できていないのが実情です。

こうした時代にそぐわないサービス状況である点と
今後の行政事務の著しい効率化などを考慮して、
愛知県は平成23年度から従来のサーバーやパソコン環境から
クラウド化への転換の必要性を市町に説明しています。

クラウドは、既に20団体で導入されており、
今後も従来機器のリースの終了等を機に順次導入が進む予定だと聞き及んでいます。

こうした動きに対して、本市は大きく取り残されているという印象です。

 

このクラウド技術は、あらゆる従来の仕事のやり方を大きく変えるものです。
一般的なメリットとして、コストが安い、バックアップの必要がない、
業務為効率が上がる、ツールの新人教育は必要ないなどが挙げられています。

さらに、使い方次第で会議の回数も大幅に減ったり、業務課効率的になったりするといいます。

 

ある会社では、事前に幹部がツイッターやFacebookなどで考え方や資料要求などに工夫することで、
時間の無駄を省き、社の方向性や幹部の考え方を常に意識できるようになった。
会議でも事前に資料を用意できたり、
予備知識を頭に入れたりして無駄なく濃密な打ち合わせが出来るなどとしています。

情報の機密性についても、Facebookにはそれに必要な機能がついています。
どんな製品も取り扱いに注意するわけですから、あたり前のことを行うだけです。

本市では、このような行政合理化の最も肝心な部分が対処出来ていませんから、
時間の無駄、仕事の無駄、経費の無駄が生じていることになります。
目に見えない形で更に損失が膨らんでいるわけです。

一方、デメリットとして懸念されるのが、
インターネットが繋がらないと使えないことやセキュリティへの不安などが指摘されますが、
それらに配慮した形で導入方法を考慮すれば済む話です。

当然ながら、本庁舎増築を是認するには、
現庁舎においてもこのように大きく進展した情報技術を生かした
効率的な業務運営の検討なくしてあり得ません。

また、先に述べた定員減員計画も積極性に乏しく、
住民からは遊んでいる職員が多すぎるとさえ指摘されている状況です。

これらの点について、当局は未だに「こう考えた」という
踏みこんだ資料の提示と丁寧な説明を全く行っていません。

それにもかかわらず、
各種調査や基本設計を予算化しているという手順には、疑問視するのは当然です。
今回もまた、図書館や江のやかたの進め方と全く同じ経過です。

多額の予算をつぎ込むにもかかわらず、全く懲りていないという印象です。

ちなみに、職員の勤務評定はどこも行っていますが、
ある大きな市では、市長・副市長のトップマネジメントについて、
部下が評定しているところもあります。

前市長は全国的にも有名な方でしたが、
むしろ市長が変わった途端に、職員の評価は大きく跳ね上がっています。
加藤市長は、自身のマネジメントをどのように評価しているのでしょうか?

続いて、手続きの点からも疑問があります。

そもそも本庁舎方式というのは、3町当時の問題点を指摘したものに過ぎず、
期限ややり方を定めたわけではありません。

またその後、新たに春日町と合併したにもかかわらず、
町の枠組みで再考するという体裁を一度も整えることなく、
本庁舎増築を打ち上げていますが、
あくまで編入だからと言わんばかりの手続きです。

ところで、住民の庁舎の利用度は、どのようなものでしょうか?

当局が示す建設理由は、合併に伴い本庁舎に来庁者が増えたといい、
同時に、分庁方式による市民サービスの低下だといいます。

しかし、住民が市役所に出かける用務は、
・ 住民票や印鑑証明 などが圧倒的に多く、次いで
・ 納税や国保・年金 と共に
・ 保健や福祉 です。

住民票の発行などは、支所での窓口サービスの向上で十分対処できると思います。
国保や納税なども新年度からコンビニで支払うことが出来るようになる為、
ますます本庁に出かけることは減ることになります。

言い換えれば、行政の合理的な運営を心掛け、職員の働き方を変えれば、
現庁舎のままでもある程度は対処できるといえます。

だからこそ住民から見れば
「江のやかたで損失を出しておいて、新年度も補助金をさらに削っている。
そんな折に自分たちの城を良くするとは、何事か!」
と怒る声があるのは当然の話です。

そもそも職員が多いのは、2点目に示した行政改革のあり方が怠慢だからです。

部局の分散による情報収集や相互の連絡調整に手間取るのも、
情報化の遅れと活用方法の工夫が足りないからです。

現在の仕事量の多さは、非効率な仕事を相変わらず引きずっている為に、
適切な業務内容に改めることが出来ていないためです。

床下をOAフロア化したいという点についても、
今日ではほんの20ミリで平米あたり550kgの重さにも耐えるものが登場するなど、
現庁舎の改修だけで十分だと言える要素も随分あります。

民間企業では8年前でも、既に「働き方を変える」という視点から、
一人一人が自分のデスクを持つという従来の考え方を捨てて、
フリーアクセスで仕事をするという考え方が広まりつつあった頃です。
つまり、
300人いたとしても200の机で済むという発想が合理化の基本です。

そして今日では、サテライトオフィースでの仕事術の広まりや
クラウドコンピューティングの普及などで、
事務のあり方も大きく変わっています。

行政も、財政の厳しい時こそ、情報化を進めて、
窓口サービスや仕事の進め方を大きく変えることが出来るといえます。

これらのことは、行政改革に取り組む姿勢が極めて不十分だからからです。

3点目は、各部に複数年で財源を示して予算を組みたてるという点です。
各部に財源を示すということは、即ちシーリングがかかっている事を意味しています。

経年劣化による義務的経費はもとより、
必要な政策を全庁的に精査しきれていないのではないといえます。

同時に、本当に全庁的に刻々と変わる住民ニーズの変化に、
限られた財源で素早く対応しようとする職員の意欲や姿勢を摘み取ることになります。

現に、改修が求められている施設ですら、何年も修繕が見送られたままです。
また、土木事業では本来民間が舗装すべき道路でないものまで、
民間に整備をお願いしたりするなど、本末転倒も甚だしい状況です。

本庁舎の増築は、市債を発行すれば簡単ですが、
単年度ベースの返済額は数千万円と少なくても、
増築による維持管理コストなどを考慮すると財政は益々硬直化するばかりです。

一方で、財政面では単年度ベースで市債比率が少ない点は評価しておきますが、
やることがやれないのであれば本末転倒です。
住民視点に立った政策の優先順位となっていないと考えています。

これらの点から、25年度一般会計予算案には反対いたします。