平成25年3月議会反対討論:本庁舎増築問題

平成25年3月議会で、一般会計予算案に反対討論いたしましたので、
以下に討論の全文をご紹介いたします。

なお、pdf でもご覧いただけます、
⇒ 
2013.3月議会 反対討論—————————————————————————

私は、今般の一般会計予算に反対いたます。

1つには、本庁舎増築に関する予算が計上されている点から、
2つ目は、行政改革に関する姿勢が不十分という点、
3点目は、政策の優先順位に関する視点に疑問を抱く点からです。

そもそも本庁舎の増築が必要だと考えた根拠は、何でしょうか?

西枇杷島町庁舎などが著しく耐震性に乏しい点と、
職員を1ケ所に集約することによる業務の効率性が高まる点ではないでしょうか?

答弁でも、分庁にいる建設部や福祉部の職員は「どう考えても入らない」としています。
従って、この8年間にどのように工夫してきたかについては、
あらためて資料提出を求めましたが、それすらも全くありません。

そもそも3町合併前の調査報告書自体も、
それまで3町が使用してきたスチール製の机や棚、
ロッカーなどはそのまま使用するという制約の中で、
調査が依頼されたと聞き及んでいます。

単にもったいないということかもしれませんが、
こうした制約を設けることは、事業者の自由な工夫や発想を著しく縛ることになります。
有効性という点から調査報告書自体にも疑問を抱かざるを得ませんが、
一般的なオフィスに比べて1人当たり面積は2倍あると記されています。

併せて、公共施設は民間の建物に比べて1階あたりの高さも
平均して
50㎝ほど高いといわれていますので、
その高さを活かした収納も考えられることが必要ですが、
こうした点も一体どこまで考慮されていたのでしょうか。

これらの点についても説明が必要です。

ところで、問題の本質は、
建設部職員をいつまでも耐震性が乏しい西枇杷島町庁舎にさせておけないという点と
出来れば一か所に職員を集約して業務の無駄を省きたいということです。

 

職員数は現在460も上っています。
457人としている定数目標に近いといいますが、
人口8万人程の自治体
でも410人の職員しかいないところもあり、
それと比べると
50人も多い点や、
今日のクラウド技術などの情報化の進展によって、
職員自身もこれまでの働き方を変えたり、
会議室や食堂などの移転や活用したりするなど、
あらゆる努力をすること大幅な省スペース化が可能ではないでしょうか?

 

業務の効率化という点から情報化を推進する目的で、
本市も県が主導する「あいち情報推進協議会」に参加しています。

この団体は愛知県下50以上の市町が参加していて、
公共施設の予約状況を閲覧できるようになっています。

しかし、未だにネットからの申し込みが出来ないなど、
住民が求めるサービスが提供できていないのが実情です。

こうした時代にそぐわないサービス状況である点と
今後の行政事務の著しい効率化などを考慮して、
愛知県は平成23年度から従来のサーバーやパソコン環境から
クラウド化への転換の必要性を市町に説明しています。

クラウドは、既に20団体で導入されており、
今後も従来機器のリースの終了等を機に順次導入が進む予定だと聞き及んでいます。

こうした動きに対して、本市は大きく取り残されているという印象です。

 

このクラウド技術は、あらゆる従来の仕事のやり方を大きく変えるものです。
一般的なメリットとして、コストが安い、バックアップの必要がない、
業務為効率が上がる、ツールの新人教育は必要ないなどが挙げられています。

さらに、使い方次第で会議の回数も大幅に減ったり、業務課効率的になったりするといいます。

 

ある会社では、事前に幹部がツイッターやFacebookなどで考え方や資料要求などに工夫することで、
時間の無駄を省き、社の方向性や幹部の考え方を常に意識できるようになった。
会議でも事前に資料を用意できたり、
予備知識を頭に入れたりして無駄なく濃密な打ち合わせが出来るなどとしています。

情報の機密性についても、Facebookにはそれに必要な機能がついています。
どんな製品も取り扱いに注意するわけですから、あたり前のことを行うだけです。

本市では、このような行政合理化の最も肝心な部分が対処出来ていませんから、
時間の無駄、仕事の無駄、経費の無駄が生じていることになります。
目に見えない形で更に損失が膨らんでいるわけです。

一方、デメリットとして懸念されるのが、
インターネットが繋がらないと使えないことやセキュリティへの不安などが指摘されますが、
それらに配慮した形で導入方法を考慮すれば済む話です。

当然ながら、本庁舎増築を是認するには、
現庁舎においてもこのように大きく進展した情報技術を生かした
効率的な業務運営の検討なくしてあり得ません。

また、先に述べた定員減員計画も積極性に乏しく、
住民からは遊んでいる職員が多すぎるとさえ指摘されている状況です。

これらの点について、当局は未だに「こう考えた」という
踏みこんだ資料の提示と丁寧な説明を全く行っていません。

それにもかかわらず、
各種調査や基本設計を予算化しているという手順には、疑問視するのは当然です。
今回もまた、図書館や江のやかたの進め方と全く同じ経過です。

多額の予算をつぎ込むにもかかわらず、全く懲りていないという印象です。

ちなみに、職員の勤務評定はどこも行っていますが、
ある大きな市では、市長・副市長のトップマネジメントについて、
部下が評定しているところもあります。

前市長は全国的にも有名な方でしたが、
むしろ市長が変わった途端に、職員の評価は大きく跳ね上がっています。
加藤市長は、自身のマネジメントをどのように評価しているのでしょうか?

続いて、手続きの点からも疑問があります。

そもそも本庁舎方式というのは、3町当時の問題点を指摘したものに過ぎず、
期限ややり方を定めたわけではありません。

またその後、新たに春日町と合併したにもかかわらず、
町の枠組みで再考するという体裁を一度も整えることなく、
本庁舎増築を打ち上げていますが、
あくまで編入だからと言わんばかりの手続きです。

ところで、住民の庁舎の利用度は、どのようなものでしょうか?

当局が示す建設理由は、合併に伴い本庁舎に来庁者が増えたといい、
同時に、分庁方式による市民サービスの低下だといいます。

しかし、住民が市役所に出かける用務は、
・ 住民票や印鑑証明 などが圧倒的に多く、次いで
・ 納税や国保・年金 と共に
・ 保健や福祉 です。

住民票の発行などは、支所での窓口サービスの向上で十分対処できると思います。
国保や納税なども新年度からコンビニで支払うことが出来るようになる為、
ますます本庁に出かけることは減ることになります。

言い換えれば、行政の合理的な運営を心掛け、職員の働き方を変えれば、
現庁舎のままでもある程度は対処できるといえます。

だからこそ住民から見れば
「江のやかたで損失を出しておいて、新年度も補助金をさらに削っている。
そんな折に自分たちの城を良くするとは、何事か!」
と怒る声があるのは当然の話です。

そもそも職員が多いのは、2点目に示した行政改革のあり方が怠慢だからです。

部局の分散による情報収集や相互の連絡調整に手間取るのも、
情報化の遅れと活用方法の工夫が足りないからです。

現在の仕事量の多さは、非効率な仕事を相変わらず引きずっている為に、
適切な業務内容に改めることが出来ていないためです。

床下をOAフロア化したいという点についても、
今日ではほんの20ミリで平米あたり550kgの重さにも耐えるものが登場するなど、
現庁舎の改修だけで十分だと言える要素も随分あります。

民間企業では8年前でも、既に「働き方を変える」という視点から、
一人一人が自分のデスクを持つという従来の考え方を捨てて、
フリーアクセスで仕事をするという考え方が広まりつつあった頃です。
つまり、
300人いたとしても200の机で済むという発想が合理化の基本です。

そして今日では、サテライトオフィースでの仕事術の広まりや
クラウドコンピューティングの普及などで、
事務のあり方も大きく変わっています。

行政も、財政の厳しい時こそ、情報化を進めて、
窓口サービスや仕事の進め方を大きく変えることが出来るといえます。

これらのことは、行政改革に取り組む姿勢が極めて不十分だからからです。

3点目は、各部に複数年で財源を示して予算を組みたてるという点です。
各部に財源を示すということは、即ちシーリングがかかっている事を意味しています。

経年劣化による義務的経費はもとより、
必要な政策を全庁的に精査しきれていないのではないといえます。

同時に、本当に全庁的に刻々と変わる住民ニーズの変化に、
限られた財源で素早く対応しようとする職員の意欲や姿勢を摘み取ることになります。

現に、改修が求められている施設ですら、何年も修繕が見送られたままです。
また、土木事業では本来民間が舗装すべき道路でないものまで、
民間に整備をお願いしたりするなど、本末転倒も甚だしい状況です。

本庁舎の増築は、市債を発行すれば簡単ですが、
単年度ベースの返済額は数千万円と少なくても、
増築による維持管理コストなどを考慮すると財政は益々硬直化するばかりです。

一方で、財政面では単年度ベースで市債比率が少ない点は評価しておきますが、
やることがやれないのであれば本末転倒です。
住民視点に立った政策の優先順位となっていないと考えています。

これらの点から、25年度一般会計予算案には反対いたします。

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